インストール
Windowsの場合
OSGeo4Wのインストーラで、アドバンストインストールを選択し、GRASS GISを入れる。同時にQGIS GRASSプラグインも入ります。Linuxの場合
GRASS wikiにしたがって、以下のコマンドによりリポジトリ追加、インストールを行います。sudo add-apt-repository ppa:ubuntugis/ubuntugis-unstable sudo apt-get update sudo apt-get install grass
GISの作業環境の決定
GRASSは、shapefileやgeotif等の複数のGISデータをひとつのmapsetの中に取り込んで作業を行います。mapsetは解析の主題別に作成されたり、共有サーバ上で作業する場合はユーザー別に作成されます。複数のmapsetは地域的にまとまったlocation内に作成されます。例えば、locationはvetnam、mapsetはsasaki,ueda,iwataといった形です。mapsetには同一の座標系のGISデータしか取り込めない(取り込む際には変換する必要がある)ため、主に自分が対象地域でどの座標系を使うか決める必要があります。これは、自分がGRASSを使う対象地域や目的やによって異なります。
座標系は、入手可能なデータの種類、解析対象地域やその分野でよく使われているものに合わせます。私の場合面積を求めることが多いので、メインのmapsetには投影座標系であるWGS84/UTM系を使うことが多いです。
locationやmapsetのデータはディレクトリの形で保存されます。GRASSを起動すると、ロケーションやマップセットを保存する場所を聞かれます。ホームディレクトリなどにGRASSのデータベース要ディレクトリを作成し、指定します。
locationの作成
GRASSの起動後、上記で指定したGRASSデータベースに作成するlocation名、mapset名を設定します。mapsetには座標系のほか、regionを指定するように聞かれます。regionはマップセットにおいて解析対象とする矩形の範囲を指定します。緯度経度のほか、任意のGISデータが含まれる範囲を指定することができます。location作成後に変更することが可能なため、データをGRASSに取り込んでから、r.regionコマンドで指定することが多いです。location内に、PERMANENTというmapsetが自動で作成されます。PERMANENTのmapsetには、オリジナルのGISデータを読みこみ、解析作業はPERMANENT以外のmapset内からPERMANENT内のデータを参照し作業を行います。PERMANENT内のデータは基本的に読み込み専用とすることで、解析を試行錯誤で行っても、データの原典が出所不明になることが防げます。
データの取り込み
location、mapsetを作成したら、PREMANENTに移動し、r.in.gdalやv.in.ogrにてデータを取り込みます。その後、目的のmapsetにて解析を行います。